日本語
• シミュレーター表面のカニューレ穿刺部位にプローブを走らせます。
• シ リンジに好みの硬化剤を入れ,準備をしておきます。長さ30〜50mmのカニューレを使用します。
• プ ローブを当て,穿刺する方向と平行に大伏在静脈の縦断面を描出します。
図3
:シミュレーターの大伏在静脈の超音波縦断面
[4]
プ ローブを安定させるために手を固定し,反対の手で硬化剤の入ったシリンジを持ちます。
•
• プ ローブの中央付近で模型に45度の角度でカニューレを穿刺します。
図4
:シリンジを45度の角度で持ち,超音波ガイド下での穿刺を行う。
[4]
超 音波診断装置の画面でカニューレの進行を確認しながら,血管の走行方向に沿って血管壁に向けてカニュ
•
ーレを進めます。
• 血管壁を穿刺したら,カニューレの先端とベベルが血管内腔中央に来るまでカニューレを進めます。
図5
:人工大伏在静脈内におけるカニューレ先端の正しい位置を示す超音波画像
[4]
目 で確認しながら人工血液をシリンジに吸引し,カニューレが血管内の正しい位置にあることを確認しま
•
す。
図6
:硬化剤を注入する前に,人工血液をシリンジに吸引する。
[4]
プ ローブとカニューレを保持したまま,超音波診断装置の画面でその位置を確認します。ゆっくりと連続的
•
に硬化剤を注入します。
超音波診断装置の画面で,血管内に白い縞模様(高密度=高エコー。使用する硬化剤によって異なる)が確
認できれば,超音波ガイド下硬化術の完了です。
図7
:超音波ガイドによりシミュレーターの大伏在静脈に硬化剤を注入
[4]
まとめ
3.5
この超音波ガイド下硬化療法練習用シミュレーターは,学生の実習と高度研修の両方に適しています。このシ
ミュレーターにより,学生が研修中に基礎的な動作や手順を覚えることができるため,経験のないまま臨床医
になって実際の患者で初めて手技を学ばなければならないということがなくなり,患者に害を及ぼす可能性を
回避することができます。
高度研修では,静脈疾患専門医や血管外科医がシミュレーターを使用して超音波ガイド下硬化療法という専門
的技術を磨き,自信をつけることができ,実際の患者において誤って動脈に注入してしまったり血管外漏出さ
せてしまったりするリスクを最小限にすることができます。
文献
3.6
[1] Knight R.M., Vin F., Zigmunt J.A. Ultrasonore guidance of injection into the superficial venous system.
A. Davy, R. Stemmer Eds. John Libbey Eurotext Ltd, Phlébologie 1989: 339-41
[2] Cabrera Garrido J.R., Crabrera Garcia-Olmedo J.R., Garcia-Olmedo Dominguez M.A. Élargissement das
limites de la sclérothérapie: nouveaux produits sclérosants. Phlébologie 1997; 50:181-8
[3] Monfreux A. Traitement sclérosant des troncs saphéniens et leur collatérals de gros calibre par méthode
MUS. Phlébologie 1997; 50:351-3
[4] Sica M. Sclérothérapie échoguidée à la mousse: apprentissage et perfectionnement à l´aide d´un simula-
teur. Phlébologie 2011; 64:20-5
洗浄・お手入れ・保管
4
使用後,チューブ,大腿部,排液容器を洗浄します。
まず以下の部品を流水で洗って下さい。
• プラスチックボトル
• 大腿部
• 排液容器