TriAmp Mark 3 – Manual 1.1
6.5 Noise Gate Hard/Soft
NOISE GATE
Hard
Soft
リアパネルにあるこのツマミにより、 Noise Gateのレスポンスを変化させるこ
とができます。 右に回すほどNoise Gateの感度が下がります。 左に回すほど
Noise Gateがハードになり、 微弱な信号や不要なノイズがカットされるよう
になります。
メモ : Noise Gateのツマミを中央に合わせるのが最も汎用性のある設定
です。 ハイゲイン時にスタッカートの効いた素早いリフを効果的に演出するに
は、 ツマミを大きく左に回します。
6.6 FX Loop
FX LOOP
FX Level
Send
Return
FX Send : エフェクト機器の入力と接続する端子。
FX Return : エフェクト機器の出力と接続する端子。
-10 dB : この減衰用のスイッチで、 信号レベルをローレベルのエフェクト機器
に合わせることができます。 通常ギターとアンプの間に接続されているフロント
エンドのエフェクター (ディストーションなど) に対してこれを有効にします。
Level : FX Returnの入力信号のレベルを調節します。
FX Serial : エフェクトループのシリアルモードとパラレルモードを切り替えま
す。 このスイッチが点灯している場合、 エフェクトループはシリアルモードになっ
ています。
メモ : パラレルモードの場合、 FX Levelのツマミでウェットとドライのバラ
ンス (ギターから送られる生の信号とエフェクト信号の比率) を調節できま
す。 FX Returnへの各ライン信号をカットし、 FX Levelのツマミによりプ
リアンプ信号をミックスすることもできます。
シリアルモードで直接FX Returnに接続されている場合、 FX SendはLevel
制御によりプリアンプ信号の全体のボリュームを調節する第2のマスターボリ
ュームのように働き、 またFX Loopのオン ・ オフスイッチから起動することがで
きます。
68
FX Serial
6.7 Master Insert
MASTER INSERT
Preamp Out
Power Amp In
演奏者がボリュームペダルを使用して全体のボリュームを調節できるよ
う、 TriAmp Mark 3はシリアルループをもう一つ搭載しています。 プリアンプ
信号はPreamp Outでタップされ、 パワーアンプの入力へと戻ります。 Preamp
Outを介してプリアンプ信号を他のアンプに送信したり、 チューナーを接続し
たりできます。 ジャックに何らかの機器を接続した際に信号が損なわれること
がないよう、 Preamp Outは常に有効になっています。
ヒント : Power Amp Inはスイッチ機能のあるジャックです。 このジャック
に何かを接続すると、 内部の信号回路が遮断されPower Amp Inからの信
号のみがパワーアンプに送信されるようになります。
6.8 Panel
TriAmp Mark 3のフロントパネルにある照明の明るさを調節
PANEL
できます。 これは、 MIDIの制御コマンドを用いてリアルタイムで
Dark
Bright
遠隔制御することもできます。
7 MIDIプリセットとMIDIセットアップ
MIDIを介してTriAmp Mark 3の各スイッチを遠隔制御したり、 128あるMIDI
プリセットのうちの一つに設定を保存したりできます。 MIDIコントローラー、 シ
ーケンサー、 対応するソフトウェアを用いて、 プログラム変更番号に対応するプ
リセットをいつでも呼び出すことができます。 付属のTSM-432 MIDI-Board
により、 MIDIを介してチャンネルを切り替えたり、 ブースト (Stomp Boxモー
ド) したり、 128あるMIDIプリセットのうちの一つを呼び出したりできます。 ま
たそれらプリセットは、 32個のバンクに4つずつ保存されています (プリセッ
トモード) 。 また、 初期状態でアンプおよびTSM-432 MIDI-BoardにMIDIチ
ャンネル1がすでに設定されているため、 すぐに使用できる状態になっていま
す。 MIDIチャンネルの切り替え方についてはこの章の後半でご説明します。
ヒント : 付属のTSM-432 MIDI-Boardの機能については、 1章を丸ごと
割いて解説しています。 詳細については 「TSM-432」 の章をご参照ください。
7.1 MIDIプリセットの作成と呼び出し
チャンネル設定とMIDIプリセットの違いとは何でしょうか?
TriAmp Mark 3に自動的に保存されるチャンネル設定が6つあります。 アンプ
自体でチャンネルを指定するか、 Stomp Boxモードの場合はTSM-432を使
用してそれらにアクセスできます。 しかし、 チャンネルやパワーアンプ真空管の
設定内容、 Noise Gate、 Boost、 FX Loopのオン ・ オフの状態を最大128個の
MIDIプリセットに保存しておくこともできます。
MIDIプリセットのメリットとは?
サウンドを切り替えるときは、 チャンネルとあわせてBoost、 Noise Gate、 さら
に外付けのMIDIエフェクト機器のプログラムも同時に切り替えたい場合がよ
くあるでしょう。 MIDIプリセットを使用すれば、 例えばコーラスとリバーブがか
かったクリーントーンから、 ディレイ、 Boost、 Noise Gateを利用するリードサ
ウンドへと切り替えることができます。
またTriAmp Mark 3が特徴的なのは、 3組のパワーアンプ真空管をMIDIを介
して即座に切り替えられる点です。 例えば、 EL34ペア1組を使用して60年代イ
ギリスのクラシックなポップサウンドで演奏している際に、 単純に6L6ペアに切
り替えることできらびやかなアメリカンサウンドを得たいことがあるかもしれま
せん。 あるいは6L6ペアを使用してハイゲインのモダンなアメリカンサウンドで
演奏している際に、 EL34ペアに切り替えて中音域の効いたアグレッシブなサウ
ンドを得たい場合にも利用できます。