カタログ番号
Y-0101, Y-0102, OS1065
使用方法
ここに記載されている使用方法は、V. Mueller滅菌用ラックのセッ
トアップ、使用、トラブルシューティング、保守について説明するも
のです。本書で説明されていない製品に関する詳細は、V. Mueller
または最寄りの販売代理店までお問い合わせください。
使用目的
滅菌ラックは、医療従事者がステンレスとアルマイト製の非内腔キュ
レットおよび骨刀を運搬、保管、滅菌する際に、管理、保持、保護を
目的として使用する製品です。
このラックは、無菌状態を保つことを目的としていません。密閉器具
の無菌状態を保つためには、FDA 認可の殺菌ラップと共に使用する必
要があります。
提供方法
V. Mueller器具は滅菌されずに包装されています。ご使用前に洗浄
と滅菌が必要です。
製品の受取時に行うこと
使用前に再使用可能なコンポーネントすべてを目視し、しっかり洗っ
てすすぎます。
V. Mueller滅菌用ラックを正しく準備しないと、陽極酸化保護膜を
損ねることがあります。
再処理制限
繰り返し行う処理がこれらの器具に及ぼす影響は最小限です。器具の
寿命は通常、使用による磨耗や損傷によって決まります。
警告
器具は使用方法に従って使用しなければなりません。ご使用前に、こ
の説明書をすべてお読みください。器具を不適切に使用した場合、重
篤な怪我の原因となることがあります。さらに、この器具の手入れや
保守を正しく行わないと、患者に使用する際に滅菌状態が失われるこ
とがあり、患者や医療従事者が重篤な怪我をする原因となります。
クリーニングに関する一般的な注意
・ 陽極酸化アルミニウムの使用に推奨される酵素洗剤または中性洗剤
を正しく希釈してご使用ください。酸性度やアルカリ度が極度に高
い洗剤を使用すると、ラックの保護皮膜を恒久的に損なうことがあ
ります。
・ アルコールを使用して手動洗浄や拭き取りを行うことは避けてくだ
さい。滅菌処理を行う前に洗浄剤を完全にすすいで排除し、陽極酸
化保護皮膜を損なう恐れがある薬品残留が一切見られないようにし
ます。
・ 研磨洗浄剤、研磨クリーニングパッド、金属ブラシをラックの表面
に使用しないでください。これらの研磨剤を使用するとラックの陽
極酸化保護皮膜が恒久的に損われます。
・ 陽極酸化仕上げの滅菌用ラックは、超音波洗浄機では洗浄しないで
ください。
処理
・ 混合積載を滅菌する場合、ラックの下に置かれたラップされた器
具の上に凝結した水が多量に滴り落ちないように、ラックを吸収材
の下に置き、ラップした物をオートクレーブカートに置いてくださ
い。
・ 医療施設の規則に従ってラックを滅菌します。滅菌装置のデザイン
や性能特性はそれぞれ異なるので、ご使用前に、特定の滅菌装置や
滅菌する器具のタイプに合わせたサイクルパラメータをご確認なさ
ることを強くお奨めします。
・ 重いものを持ち上げるときには、常に安全な持ち上げ方や取扱方法
を守るようにします。
・ 各施設がメーカーの滅菌方法説明書(取扱説明書)を読み、それぞ
れの施設の状況(例、蒸気の質、装置、規則など)がメーカーが指
定している滅菌効果を達成できることを確認することが非常に重要
です。それが確認できない場合は、器具メーカーおよび滅菌装置メ
ーカーに相談し、問題の原因と対策を特定しなければなりません。
ja
注意
この説明書の記載と病院の規則あるいはクリーニング/滅菌用具の説
明書の記載との間に違いや矛盾が見られる場合は、器具のクリーニン
グや滅菌を行う前に、病院内の適切な担当者の注意を促し、正しい取
扱方法を決定してください。
意図された用途以外に用いると器具に損傷を与えたり、破損させるこ
とになります。
使用前に器具を点検して、機能や状態に問題がないことを確認します。
意図される性能が満足に発揮されない場合や器具に損傷がある場合は、
使用しないでください。
この説明書に記載されているクリーニングと滅菌方法のみが有効なも
のです。
中性(pH 5.5-8.5)の洗剤液のみをご使用ください。
推奨される滅菌サイクルパラメータ
以下の推奨事項には、施設で普段使用しているのとは異なる滅菌温
度/露出パラメータと最大積載量が含まれていることがあります。個
々の滅菌装置の性能はそれぞれ異なるので、生物学的および化学的指
数を用いてコンテナに入れた器具の滅菌試験を行い、露出時間を確立
し、それぞれの施設に合わせた個別の滅菌パラメータを確認すること
が重要です。
滅菌装置のデザインや性能特性はそれぞれ異なります。ご使用前に特
定の滅菌装置のサイクルパラメータをご確認なさることを強くお奨め
します。場合によっては、推奨されるサイクルパラメータが医療施設
で使用されている一般的な滅菌サイクルよりも高い範囲を提示するこ
とがあります。滅菌装置と合わせてパラメータを確認することが重要
です。希望の数量の器具を正しく滅菌し乾燥するために、サイクル回
数と乾燥時間の調節が必要なことがあります。
クリーニングと処置
滅菌用ラックは、使用後必ず、陽極酸化アルミニウムでの使用が推奨
されている酵素洗剤か中性洗剤を正しく希釈して洗浄します。中性の
pH値は7です。希釈後のpHレベルは5.5以上8.5未満とします。
注意:極度に酸性またはアルカリ性の洗剤は、ラックの陽極酸化仕上
げを恒久的に損なうことがあります。アルコールを使用して手動洗浄
や拭き取りを行うことは避けてください。滅菌処理を行う前に洗浄剤
を完全にすすいで排除し、陽極酸化保護皮膜を損なう恐れがある薬品
残留が一切見られないようにします。陽極酸化仕上げの滅菌用ラック
は、超音波洗浄機では洗浄しないでください。手術用器具は、滅菌用
ラックに入れる前に、器具メーカーの指示に従って再処理してくださ
い。
処理前の指示
滅菌用ラックは使用後できる限り速やかに再処理することが推奨され
ます。ラックは病院で定められている搬送規則に従って搬送します。
使用前2時間以内に器具のクリーニングを開始してください。
器具は病院で定められている搬送規則に従って搬送します。
使用後ただちに器具を拭くか水ですすぎ、大きな汚れを取り除きます。
滅菌剤がすべての表面に触れるよう、器具(ラック)は完全に開いた
状態(フラッシュポートやジョーなど)で滅菌します。
手作業でのクリーニング
1. クリーニングを行う際には、処理前の指示にすべて従うようにして
ください。
2. メーカーの指示に従って、27°C ~44°C(81°F ~ 111°F) の温度範
囲に温めた水道水を使って、酵素/中性洗剤液を準備します。
3. ラックを開いた状態にして中性洗剤/酵素洗剤液に完全に浸し、5分
以上置きます。洗剤液に浸している間、可動部分をすべて動かしま
す。
4. 柔らかなブラシを使って、目に見える汚れをラックから落とします。
ブラシでこすりながらラックの可動部分を作動させ、ヒンジや窪み
などの汚れを取りにくい箇所に特に注意を払います。
注:洗剤液が血液や混濁物で汚れた場合は、洗剤液を交換してくださ
い。
5. 27°C ~ 44°C (81°F ~ 111°F) の温度範囲に温めた水道水でコンテ
ナを完全に浸しながら30秒以上かけてすすぎ、洗剤や汚れをすべて
除きます。
6. 糸くずのでない清潔な布でラックを乾かします。
7. 各ラックがきれいになったか目で見て確認します。
8. 汚れが見える場合は、上記のクリーニング手順を繰り返します。
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