取扱説明書
4.7
アプリケーションでの最小距離の計算
4.8
環境要因
ja
4.9
不正操作
182
取 扱 説 明 書 | WTT12-S
•
センサの出力 Q のレベルが恒久的に HIGH である場合、上位コントローラは
アプリケーションの安全な状態を維持するか、 または安全な状態に移行させな
ければなりません。
•
上位コントローラはセンサの供給電圧を監視する必要があります。供給電圧
が指定された範囲を超えた場合、上位コントローラはエラーを認識し、アプリ
ケーションの安全な状態を維持するか、 または安全な状態に移行させなければ
なりません。
最小距離の計算は、機械の設置場所に該当する国際的および国内の標準規約や法的
要件に基づいて行ってください。
最小距離は以下の点により異なります:
機械の停止所要時間 (安全機能の作動から機械が安全状態になるまでの時間間
•
隔、ネットワーク内の信号遷移時間およびコントローラでの処理時間を含む)
•
防護装置全体の応答および反応時間
•
車両などでの機器の位置
•
センサプラットフォームの速度 (動的測定誤差などの考慮)
物体の接近速度
•
機器の分解能 (検出能力)
•
•
接近のタイプ
•
アプリケーションに応じて指定されるパラメータ
•
一般的には反射に起因する誤測定の割増分
最小距離の計算とそれに伴う検証は、システムインテグレータがアプリケーション
ごとに実施する必要があります。
タイムオブフライト法での測定は幅広く定着していますが、ここで採用されている
シングルエコー方式は、誤って影が発生してしまうことを避けるため、保護区域内
(屋内) でのみ使用されます。これにより、湿気、結露、汚れによる障害を最小限に
抑えることができます。
対象物やセンサに過剰な光が当たると、検出能力が低下することがあります。
リフレクタを排除し、拡散反射する対象物に限定すると、拡散反射率のダイナミッ
クレンジが小さくなるため、検出能力が向上します。安全関連状況でリフレクタを
対象物として測定することは禁止されています。
さらに、使用中はダストの影響を避けることが重要となります。センサの光路内に
ある直径 1 mm を超えるダスト (おがくずなど) は、対象物として誤って識別され
る可能性があります。
機器には不正操作に対する防護措置、特に光学系のための措置がありません。ウィ
ンドウ上やブラインドゾーン内にある対象物が、特に覆い隠されている対象物が機
器によって検出されなくなり、その結果、検出能力が影響を受けるか、低下する
か、あるいは完全に失われ、機器が安全関連機能を実行できなくなります。
検出されないエラーと同じ効果を持つ不正操作も、同じく検出されません。
記載内容につきましては予告なしに変更する場合がございますのであらかじめご了承ください。
8029123/2024/01/15 | SICK