マット濃度の設定
マットを微調整する必要がある場合、 最初に行う作業はマットの濃淡の調整です。 これはマットの黒の
領域 (不透明の領域) を改善します。 マットの黒の領域内にグレーの領域があると、 フォアグラウンドが
透けてバックグラウンドが見える原因となります。
マット濃度を調整する:
メインメニューで 「
1
「
(マット濃度) 」 コントロールノブを反時計回りに回して、 マットの濃度を下げま
2
Matte Density
す。 黒いシルエットの中にグレーの領域が見え始めるまでノブを回します。
次にグレーの領域が見えなくなるまでマットの濃度を上げます。 グレーの領域が消えると同時に
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調整を止めることが重要です。 調整を最小限に留めることで、 合成が一層リアルに仕上がります。
これは、 合成の微調整を行うほとんど全てのコントロールにおいて同様です。
上記の調整の結果、 ほぼ完璧な合成がプログラム出力に表示されているのが確認できます。 次に、 その他
のマット設定、 フォアグラウンド/バックグラウンド/レイヤー設定を使用して、 さらに合成を微調整します。
完璧な合成を作成する
最初のキーが生成されたら、 さらなる調整を行うことで、 合成を一層リアルにできます。
なキーヤーは、 合成を引き立てたり、 マットのエッジを完璧に仕上げたり、 各レイヤーのカラーコレクショ
ンを行えるだけでなく、 バックグラウンド、 フォアグラウンド、 レイヤーをブレンドして非常にリアルに見せ
ることができる極めてパワフルなツールです。
で、
を最大限に活用し、 驚くほどリアルな合成を作成できるようになります。
Ultimatte
このセクションでは、 主要なキーイングおよび合成のツールの概要と、 使 用される順 序について説明
します。 調整をする際に心がけておくポイントとして、 特定のコントロールを調整する際に、 ごく僅かな
変更が優れた結果を生み出す場合があることが挙げられます。 また、 特定の設定を変更する場合に、
他の設 定に対しても僅かな調整を加える必要があることも覚えておいてください。 完璧なキーの作成
は、 精妙さと器用さが要求される作業で、 芸術の域にまで達すると言えるテクニックが求められます。
マットの調整 - 「
1
域でキーイングしているハイライトを除去することで、 内部マットをさらに完璧に近づけます。
マットコントロールを調整することで、 合成が白く霞がかって見える場合があります。 これは、
時間の経 過と共に埃が溜まったり、 スタッフがセットの変更を行う際に生じる擦れ跡など、 環
境に対するわずかな変化により生じます。
立ちます。 しかし、 霞が目立つ際にはセットを掃除したり、 ブルー/グリーンバックの一部を塗り
直す必要がある場合もあります。
クリーンアップ (Clean Up) の調整 - クリーンアップ設定では、 ブルー/グリーンバックの欠陥
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(擦れ跡、 つなぎ目、 不要な影、 電子ノイズ、 スクリーン残留など) を除去できます。 クリーンアッ
プ設定を調整することで、 スクリーンを電子的にクリーンアップします。 これらのコントロールは
控えめに使用することを推奨します。 多用すると、 最終的な合成は、 境界がくっきりし過ぎた切
り抜きのようなイメージになります。
フレア (Flare) - フォアグラウンドをキーイングする際に、
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行します。 スピルとは、 フォアグラウンドのエレメントにグリーンバックの色が反射することで、 エ
レメントの色が変わってしまうことです。 フレアコントロールでは、 スピル抑制を微調整できるた
め、 フォアグラウンドのエレメントの本来の色を取り戻すことができます。
アンビエンス (Ambiance) - アンビエンスコントロールを調整することで、 バックグラウンド
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の色がフォアグラウンドのレイヤーに微妙に影響を与えるため、 フォアグラウンドの被写体が環
境に自然に溶け込みます。
(マット) 」 を選択して、 マットの設定を開きます。
MATTE
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(ブラックグロス) 」 設定を用いて、 フォアグラウンドの暗い領
Black Gloss
Veil
に搭載されているツールを色々と試してみること
( ベール) 設定は、 この白い霞を除去する上で役
は自動的にスピル抑制を実
Ultimatte
合成作成のクイックガイド
の高度
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